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シリーズ最高傑作!好評価続出の『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』最速レビュー

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筆者の厳選記事5選

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観てきました!ファンタビ!

最初から言っておきます。

シリーズ最高傑作!!面白い!!泣いた!!驚いた!!

有名な映画評論家の方だったり、筆者以外の映画ブロガーだったりが軒並み高く評価していることからも、このハリー・ポッターシリーズの新作はポッタリアンのみならず、多くのファンタジー映画ファンを満足させる出来だったということでしょう。

今回の記事ではネタバレしない程度に映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を最速レビューします。

 

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「ハリー・ポッター」シリーズで予習しておく必要ある?

人物名や用語は覚えておくに越したことはありません。

劇中まったく説明がないわけではないですが、「ダンブルドアってだれ?マグルって何?」ってレベルのハリポタ弱者は(数日前の筆者です)、こちらの雑誌を読んで予習しておきましょう。

Kindle Unlimitedなら無料で読めます!

 

もっとも大事なのは、ファンタビの舞台が「賢者の石」の約70年前、1926年のアメリカというところ。

当時のアメリカは第1次世界大戦の特需で「狂騒の20年代」とよばれる空前の経済発展をとげ、大量生産・大量消費の時代に突入していたころです(3年後に世界恐慌を迎えますが…)。

また、2度めの世界大戦の引き金ともなる「ファシズム」が台頭してくるのも1920年代。

この時代背景を頭に入れて観ると、よりファンタビの世界を楽しめます。

というのも、ファンタジー映画とはいえ、当時の時代性がそこかしこに反映されているからです。

20年代のファッション、建造物はもちろん、ファシズム的思想や、アメリカ国内の格差に至るまで、登場人物、団体・組織は現実世界のメタファー(暗喩)として描かれています。

その時代背景をベースに、「魔法使いや魔法界という異端の存在が、人間とどのように共存していくか」というファンタジーを上手く混ぜ込んでいるのがファンタビ。

現実世界と魔法世界、人間と魔法使い、それぞれの「共存」というのも、本作の重要なテーマのひとつですからね。

 

簡単にファンタビのおさらい

ネタバレしない程度に、『ファンタスティック・ビースト』の世界観を捉えておきましょう。これが頭に入っていれば、スムーズにファンタビ世界に没入できると思います。

 

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ハリー・ポッターが誕生する70年ほど前、1926年。ニューヨークには不可解な現象が起こり、魔法社会はその存在がノー・マジ(=普通の人間)に知られる危機に立たされていた。ノー・マジの中でも過激派の「新セーレム救世軍」は、魔法や魔法使いたちの根絶を目指し、活動を続けていた。

 

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さらに、邪悪な魔法使いグリンデルバルドがヨーロッパで惨禍を引き起こした後に逃走し、行方をくらますという事件が起こっていた。アメリカ合衆国魔法議会(マクーザ)は、アメリカの魔法社会を監視するとともに、グリンデルバルドの行方を追うため、厳戒な体制を敷いていた。

 

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そんな中、世界各地をめぐって魔法動物の保護にあたっていた魔法動物学者のニュート・スキャマンダーがニューヨークに到着する。彼が所持するトランクは動物園並みの広大な魔法空間が広がる魔法のトランクであり、多くの魔法動物が彼によって保護されていた。

 

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ところが、何も知らないノー・マジのジェイコブ・コワルスキーは、銀行でニュートのトランクと取り違え、ニューヨークの街に魔法動物を解き放ってしまう。

 

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マクーザの一員で元闇祓いのティナ・ゴールドスタインは、これを魔法界の機密保持法に対する重大な違反と見て、魔法動物の調査に乗り出すことに。

 

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魔法動物逃走の報告を受けたマクーザの長官であるパーシバル・グレイブスは、ニュートとティナを魔法社会を脅かす危険人物として疑惑の目を向ける。

 

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ニュートとジェイコブ、事情を知ったティナ、そしてティナの妹のクイニーを加えた4人は、被害の発生を未然に防ぐため団結する。それが、魔法社会と人間社会のバランスを脅かす重大な事件につながっていくとも知らずに。

 

注目すべきはノー・マジであるジェイコブ。彼はシリーズ初の、普通の人間の主要人物のひとりであり、実は「ファンタビ」の世界は彼の目線をとおして描かれます。何と言っても、わたしたちと同じ普通の人間ですからね。彼の新鮮な反応は、すなわち観客であるわたしたちの反応ということです。

 

もうひとりは、隠れた人気を誇る?パーシバル・グレイブス。マクーザの長官である以上、魔法使いであるニュートやティナの側にいる人物ではあるはずなのですが… 物語の重大な軸のひとつが、「彼が何者か」という謎を暴くことにもあります。

 

グラフィックの進化

「ファンタビ」はなにより「美しい画」で魅せてくれます。

さすがハリポタシリーズ8作め。CGとリアルの融合がじつによく出来ていて、過去作の蓄積がしっかりと活かされている。

中盤、主人公のニュート・スキャマンダーが保護している魔法動物たちが紹介される場面がありますが、さながらサファリパークのようなスキャマンダーの「動物保護区」を、カメラがぐーーーっと動いて見せていく手法は、まるでユニバーサル・スタジオのアトラクションのよう。

さらに、ハリポタの楽しみのひとつでもある「絶え間なく動き続ける画面内のディテール」も健在。過去作でも本の表紙が動いたり、家財道具がチャカチャカ動いたりするシーンがありましたが、ファンタビではさらにブラッシュアップされていて、観ていて飽きることがありません。

 

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驚いた!まさかの「あのお方」が!

「名前を言ってはいけないあの人」が登場します!!

といっても、ハリー・ポッターの宿敵、ヴォルデモート卿じゃないですよ。絶対にネタバレしてはいけないからこそ、「名前を言ってはいけないあの人」なんです。

彼が登場したときは、劇場に「おおっ!」という驚きの声が漏れたほど。

まあ、驚きのシークレットゲストが登場するってことです。

ファンタビシリーズをとおしてのキーパーソンとなることは間違いないので、次回作からは露出が増えるとは思いますけど。

 

まさかハリポタシリーズで泣かされるとは!

ファンタビはぼくが映画館ではじめて観たハリポタ作品なので、そのぶん思い入れもあるんですけど、いやあ、びっくりするほど泣きましたねえ〜

ラストがとても良い締め方。

ジョン・ウィリアムズが担当したテーマ曲のアレンジでもグッとくるんですが、何より今回は「大人向けのハリー・ポッターシリーズ」と銘打たれたのもあって、泣かせるシーンが実に「おしゃれ」だなあと。

ベタといえばベタなんですけど、引きこまれました。キャラクターに愛着もあって、泣かされました。観た後に余韻を残すような演出も合わせて、実にすばらしいラストシーンに仕上がっています。

 

というわけで、まとめ。

正直、鑑賞前はナメてました。

「どうせハリポタファンだけで盛り上がる作品でしょ、子ども向けでしょ」と。

すいません、訂正します。

これはハリポタ信者でなくても、ハリポタ弱者の大人でも、観に行くべき!

ぼく自身、ずっと遠巻きに観ていた「ハリー・ポッター」シリーズを、もう一度観なおしてみたいと思いましたからね。

間違いなく2016年に観ておくべき、おすすめの1本です!

 

ネタバレ、考察ありのレビューはこちら。

ネタバレ・考察あり。『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』レビュー

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