良い知らせと悪い知らせがある

良い知らせと悪い知らせがある

本当に良い映画も、良くない映画もレビューします。

マーベル新作『ドクター・ストレンジ』がヒットしているので、これまでのマーベル映画をまとめてみる。

この記事をシェアする

筆者の厳選記事5選

f:id:motomurahajime:20161109210929j:plain

photo by Sam Howzit | Flickr

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作、ベネディクト・カンバーバッチ主演の『ドクター・ストレンジ』が全米で公開され、8500万ドルのオープニング興収で首位デビューを飾ったようです。

eiga.com

 

2017/1/27 追記

日本でもいよいよ公開となりました。筆者の感想、レビューはこちら。

 

アメリカの人気コミック「Marve(マーベル)」のヒーローたちが一堂に会するMCU。今回の記事では、第1作めの『アイアンマン』から、最新作『ドクター・ストレンジ』までの、MCUの作品をレビュー付きでまとめてみました。

 

スポンサーリンク

マーベル・シネマティック・ユニバースとは

「マーベル・コミック」の様々なアメリカン・コミックヒーロー(アメコミヒーロー)の実写映画化作品を、同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う作品群。

たとえば『X-MEN』や『ファンタスティック・フォー』も代表的なマーベル・コミックのアメコミヒーロー作品ですが、これらは今のところMCUには含まれない、別の世界での作品として映画化されています(コミックでは頻繁に共演しています)。

今のところ、MCU作品に登場している主なヒーロー、ヴィランは以下のとおりです。

マーベル作品の登場人物

マーベル作品の登場人物

では、各作品のレビューに移ります。MCU作品はそれぞれ公開順で「フェイズ」ごとに分けられているため、フェイズでひとくくりにしてご紹介させていただきます。

 

フェイズ1(第1シーズン)

2008年『アイアンマン』から、2012年『アベンジャーズまで』。

 

アイアンマン

 

億万長者で発明家の軍需産業会社社長トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、視察に訪れた軍のキャンプでテロリストの奇襲に遭い、胸を負傷してしまう。やがて自分の会社の兵器がテロリストに悪用されている衝撃の事実を知ったトニーは、自ら戦闘用のスーツを作り、“アイアンマン”となってテロリストに闘いを挑む。

MCUの記念すべき第1作め。トニー・スタークがアイアンマンとして悪と戦うことを決意するまでが描かれます。作品そのものが面白いのはもちろんなんですが、ロバート・ダウニーJr.がトニー・スターク役を勝ち取るまでの経緯じたいも作品とリンクしていて、とても興味深い作品です。

 

インクレディブル・ハルク

 

ルース・バナー博士(エドワード・ノートン)は緑色の巨人ハルクに変身する能力を隠して生活する日々を送っていたが、ハルクの変身の秘密を知ったテロリスト(ティム・ロス)が怪人アボミネーションと化し、ニューヨークの街を襲う。恋人ベティ(リヴ・タイラー)と街を守るため、ブルースはハルクに変身して危機に立ち向かう。

現在、ブルース・バナーを演じているのはマーク・ラファロ。演者は違いますが、MCUの正当な作品です。すでにハルクに変身できるところからお話が始まるので、非常にテンポよく観られます。終盤、超人同士のぶん殴り合いは迫力あります。吹き替えがやたら評判悪いのも特徴かと。

 

アイアンマン2

 

パワード・スーツ受け渡しの国家命令を拒否した科学者兼経営者のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。ある日、トニーの前にウィップラッシュ(ミッキー・ローク)なるアイアンマンと互角のパワーを持つ敵が現れたことから、トニーは再びパワード・スーツに身を包みアイアンマンとして立ち上がる。

敵にそれほど魅力がなく、怪しげな人物がやたらと登場するため、正直1に比べるとちょっとテンションが下がりがち。アクション面ではかなりパワーアップしてるんですけどね。ウォーマシンと、ブラック・ウィドウが登場、いよいよ本格的に『アベンジャーズ』へと物語が動くターニングポイントとなる作品です。

 

マイティ・ソー

 

神の世界では最強の戦士といわれていたものの、横暴でごう慢な性格が災いとなり、地球へ追放されてしまったソー(クリス・ヘムズワース)。神の世界での力を失ってしまったソーに凶悪な敵たちが次々と襲い掛かり、ソーは地球でも戦いの日々を送ることに……。

「北欧神話の神が人間界に降り立ち、トンカチを振り回して戦う」という、一見して荒唐無稽なお話を、ちゃんと実写映画化してみせたところは評価できると思います。ホークアイがここで初出。日本版のポスターに浅野忠信が演じたキャラクターの顔が写ってますが、本編ではあんまり出てこないのが残念なところ。

 

キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

 

第2次世界大戦中の1942年、スティーブ(クリス・エヴァンス)は、各地に進攻するドイツのヒドラ党と戦うことを望んでいた。もともと病弱な彼は入隊を何度も却下されていたが、ある日、軍が秘密裏に行う「スーパーソルジャー計画」という実験に参加することになる。

シールドを使ったアクションが楽しく、キャプテンの無双ぶりを楽しむ作品です。スティーブがキャプテンになるまでがちょっと長く感じちゃうかもしれません。お話もアクションも、シンプルといえばシンプルだし、地味といえば地味。

 

アベンジャーズ

 

人知を超えた悪によってひそかに進められる地球壊滅の陰謀。それを食い止めるべく、大富豪で天才発明家アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)、神々の国から地球ヘと追放された雷神ソー(クリス・ヘムズワース)、感情の爆発によって容姿を激変させる科学者ハルク(マーク・ラファロ)などを集めた部隊アベンジャーズが結成される。

楽しいお祭り映画。戦闘力のバランスがまったく取れていないメンバーたちでどうやってチーム戦を描くかと思いましたが、フタを開けてみれば意外や意外、けっこう上手いこと連携が取れてます。それぞれのキャラクターにちゃんと見せ場があり、それぞれの強みを活かした大立ち回りが爽快です。後半、宇宙から大量のチタウリ軍がやってくるけど、アベンジャーズの無敵感を前にしたら、全く勝てそうに見えないほど。

 

フェイズ1のざっくりとした人物相関図

f:id:motomurahajime:20161109210657p:plain

 

フェイズ2(第2シーズン)

2013年『アイアンマン3』から、2015年『アントマン』まで

 

アイアンマン3

 

スーパーヒーローで編成された部隊アベンジャーズの一員として戦い、地球と人類を滅亡の危機から救ったアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。だが、アメリカ政府はスーパーヒーローが国の防衛を担うことを危険視するようになり、それを契機に彼はアイアンマンの新型スーツを開発することに没頭していく。

アイアンマンよりもトニー・スタークにスポットを当てた作品なので、アイアンマンとしてアーマーを装着して戦うシーンは少なめです。一方で、どれだけ強力なアーマーに着替えても勝てそうにない、超強力な敵が登場しますが、その倒し方が...そこを肯定的にとらえるか、否定的にとらえるかかで、面白い/面白くないが分かれる作品になるでしょう。

 

マイティ・ソー/ダーク・ワールド

 

ロンドンで謎の重力異常が起き、その調査を天文物理学者ジェーン(ナタリー・ポートマン)が行うことに。しかし、その過程で地球の存亡を左右するダークエルフのパワーを宿してしまう。愛する彼女を救うすべを探ろうと、ソーは彼女を連れて神々の世界アスガルドへと向かうが、それが家族や故郷にも危機をもたらしてしまう。

『アベンジャーズ』でトム・ヒドルストン演じるロキに注目が集まったからか、本作は彼にスポットが当てられています。ただし、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』とは直接つながっていかない「マイティ・ソー」独自の続編なので、アベンジャーズを切望する方にとっては、ちょっと寄り道感があるかも。

 

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー

 

ある日、キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)を世界屈指の暗殺者ウィンター・ソルジャーが襲撃。さらにウィンター・ソルジャーの正体は、キャプテン・アメリカの親友で第2次世界大戦で亡くなったバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)で……。

前作「ザ・ファースト・アベンジャー」では、キャプテン誕生までじゃっかん退屈な感がありましたが、本作は最初からキャプテンのアクションが全開です。超兵器に頼らない、シンプルで力強い肉弾アクションこそ、キャプテンの真骨頂。本作で余すところなく見せつけてくれます。次回作「シビル・ウォー」につながっていくテーマ、「アベンジャーズが人類の敵となったらどうなるか」も、上手くストーリーに練り込まれています。良作。

 

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

 

自らスター・ロードと名乗るトレジャーハンターのピーター・クイル(クリス・プラット)。ピーターは無限の力を持つパワーストーンのオーブを入手するものの、その後逮捕され刑務所にぶち込まれてしまう。ピーターは天才メカニックのロケットら刑務所で出会った仲間と脱獄するも、オーブの力で宇宙を滅亡させようとする強大な悪と戦うこととなり……。

一見ミスマッチとも思える、スペースオペラと70年代の音楽。これが実に上手くミックスされていています。この絶妙なミックスが、広大な宇宙の「どこか」の話なのに、耳に馴染んだ音楽によって、キャラクターたちへの感情移入を促してくれるのが嬉しい。最初は敵同士だったキャラクターたちが、ひとつの目的のために団結し、最高のチームワークを見せてくれる。クライマックスの「5人の心がひとつになるシーン」では、思わず涙が。個人的には、今のところMCU最高傑作。

 

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン

人類の危機的状況を何度も打破してきたアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、平和維持システムとしての人工知能“ウルトロン”を誕生させる。人類を脅威から守るために完成させたウルトロンであったが、平和を脅かす唯一の存在は人類だと結論付け、抹消しようとする。

「これって結局はトニーの自業自得じゃん」と思わなくもないですが、3年に1度のMCU紅白歌合戦、もとりヒーロー大集合祭りですもの。平均以上の楽しさは提供してくれてます。ただ、どうしても前作よりパワーアップさせなければならないために、登場するヒーローたち、舞台の拡大、敵の規模...など、ちょっとインフレ気味なところはありますけどね。スカーレット・ウィッチを演じたエリザベス・オルセンがかわいい。

 

アントマン

 

仕事や人間関係がうまくいかず、頑張ろうとすればするほど空回りしてしまうスコット・ラング(ポール・ラッド)。別れた妻が引き取った娘の養育費も用意することができず、人生の崖っぷちに立たされた彼のもとにある仕事が舞い込んでくる。それは肉体をわずか1.5センチに縮小できる特殊なスーツをまとい、正義の味方アントマンになるというものだった。

「アントマン」シリーズの第1作めということで、登場人物とアントマン紹介がメインの作品になってます。アントマンは他のヒーローにはない父親という側面と、基本ダメ人間という設定がありますが、本作ではこれが上手くストーリーに盛り込まれてますね。アントマンの能力「大きくなる/小さくなる」アクションもアイデア満載で、最後までワクワクできること間違いなしです。

 

スポンサーリンク

フェイズ2までの人物相関図

f:id:motomurahajime:20161109205350p:plain

f:id:motomurahajime:20161109205746p:plain

 

フェイズ3(第3シーズン)

2016年『シビル・ウォー』から、2019年『アベンジャーズ第4弾』まで

 

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

 

アベンジャーズのリーダーとなった、キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)。しかし、彼らが世界各地で繰り広げた戦いが甚大な被害を及ぼしたことが問題になる。さらに、それを回避するためにアベンジャーズは国際的政府組織の管理下に置かれ、活動を制限されることに。

「シビル・ウォー」は、ヒーローが正義の名のもとに戦った結果、起こってしまった被害や犠牲について、スルーせず真摯に向き合った作品です。ともすれば説教臭くなりがちなんですが、スリリングな展開と、「アベンジャーズ」に匹敵する複数のヒーローが出会うことで発生する化学反応でもって、実に上質なエンターテイメントに昇華されています。

 

 ドクター・ストレンジ

f:id:motomurahajime:20161109201605p:plain

天才的な脳外科医として全米に名声を轟かせていたストレンジは、自動車事故で両腕に大怪我を負ってしまい精密な腕の動きができなくなってしまう。脳外科医の道を閉ざされ、プライドの高さ故に勤務医になることも受け入れられなかったストレンジは、失業し貧困に苦しめられていた。そんな時、どんな傷をも治せる魔術師がチベットに居ることを聞きつけた彼は、藁にもすがる思いでチベットに赴く。

 ぼくの大好きな俳優であるベネディクト・カンバーバッチが主演ということで、否が応でも期待が高まります。さらに、「シビル・ウォー」に出演したマーティン・フリーマンとの「SHERLOCKコンビ」がMCUで観られるかも!

 

『ドクター・ストレンジ』までの人物相関図

f:id:motomurahajime:20161110070324p:plain

 

ということで、まとめ。

『ドクター・ストレンジ』の日本公開は2017年の1月27日です。

それ以降の作品についても、2019年のアベンジャーズ第4弾までの制作が発表されており、ますます注目度の高まるMCU。

当ブログでは随時、MCU関連の記事を更新していく予定です。

お楽しみに~

 

こちらの記事も書いてます。

www.motomurahajime.com

www.motomurahajime.com

スポンサーリンク