良い知らせと悪い知らせがある

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本当に良い映画も、良くない映画もレビューします。

北野武監督最新作『アウトレイジ 最終章』観てきたぞコノヤロー!!レビュー楽しんでもらおうと思ってなあ

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筆者の厳選記事5選

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

今回取り上げる映画は北野武監督最新作『アウトレイジ 最終章』です。

前回ご紹介したメンズクリニック様のメディアで執筆のご依頼をいただいてまして、公開前の見どころ記事を書きました。

gorilla.clinic

これがまあPVが報酬を左右するタイプの案件なもので……ぜひお読みいただきたい!

そうでなくてもそれなりに気合い入れて書いたのでぜひ!!

それでもって、公開後のレビューの8割がたは上記のメディアで書いてしまいまして(近日公開)。

 

2017年10月13日 追記

レビュー記事、公開されました。

gorilla.clinic

 

こちらはこちらでさらりと感想・レビュー記事をお届けしたいと思います。

レビュー楽しんでもらおうと思ってなあ~

ネタバレがあるので、未見の方はぜひ上の見どころ記事を読んで劇場へ!

 

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映画『アウトレイジ 最終章』

www.youtube.com

公式サイト:http://outrage-movie.jp/

【原題】アウトレイジ 最終章

【日本での公開】2017年10月7日

【上映時間】104分

【監督】北野武

【脚本】北野武

【出演】ビートたけし、大森南朋、西田敏行、塩見三省、白竜ほか

 

Yahoo!映画の評価平均点 3.46点

Filmarksの評価平均点 3.6点

僕の評価は100点中 73点

 

さらっとあらすじ

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《関東【山王会】 vs関西【花菱会】》の巨大抗争後、大友(ビートたけし)は韓国に渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の下にいた。そんな折、取引のため韓国滞在中の【花菱会】幹部・花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、《国際的フィクサー【張グループ】 vs巨大暴力団組織【花菱会】》一触即発の状態に。激怒した大友は、全ての因縁に決着をつけるべく日本に戻ってくる。時を同じくして、その【花菱会】では卑劣な内紛が勃発していた……。(Filmarksより)

 

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賛否両論あるけど圧倒的に”賛”だバカヤロー!

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いよいよ『アウトレイジ』が完結すると期待を胸に観に行った方も多かったようですが、「なとなく物足りなさを感じた」「暴力シーンが控えめだった」などなど、概ね感想は賛否両方に分かれているようです。たしかに、「ケジメ付けきってないんじゃない?」「あのキャラ、死ぬの早すぎじゃない?」と思うところはある。それでも、僕は圧倒的に”賛”でございます。

これは1回めの鑑賞前に『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』を復習したことと、パンフレットを読んでから2回めを観に行ったことが大きかったですね。まあとにかく『アウトレイジ』シリーズの役者さんたち、凄んでいるからかもしれないけど、なんて言ってんのか聞き取りづらいところがある(笑)。おもしろ台詞も、ストーリーの核心に触れる台詞も、聞き取れないと観客は「???」ですから、その点で損をしている部分はあると思いましたね。そのストーリーのわかりづらさを補助してくれるのがパンフレットなので、これは「マストバイ」です。

それと観た人の多くが『ソナチネ』感があることに言及していますが、僕も過去に観た記憶はあるけど、内容はそこまで憶えていない。ビートたけし演じる主人公がこめかみに銃を突きつけてる印象的なワンシーンだけは頭に浮かぶという程度。その先入観がなかったからか、ラストもわりとフラットに観られましたね。

なんとなく後味を残す幕の引き方も、「暴力の連鎖は続くよどこまでも」という、何本もバイオレンス映画を撮りながらも決して暴力を肯定しない、北野武監督ならではの虚無感・無常観たっぷりの終わらせ方だったんじゃないでしょうか。

 

張会長の「ラスボス感」に惚れ惚れする

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前作『アウトレイジ ビヨンド』では、作品全体で観ても関西の花菱会の幹部・西野と中田の存在感が圧倒的でしたね。塩見三省さんはあれでヤクザ映画初出演だったそうで、「ガチの人が出てきた!」なんて思っちゃいましたよ。

それからお二人は大病とリハビリを経験され、後遺症が残るなか「最終章」の撮影に望んだのだとか。たしかに、「ビヨンド」に比べて観た感じ顔が痩せ細って、体も一回り小さくなったような印象を受けました。まあそれでも、怖さが薄れたというよりも、別のベクトルの怖さが際立ってたというか。武闘派で「古くせえ極道」の大友に対し、「権謀術数、騙すも裏切りもなんのその」といった狸っぷりがお見事でしたね。

それよりも「最終章」で語るべきは、何と言っても日韓のビジネス界を裏で牛耳る張会長の存在感ですよ!演じた金田時男さん、実は「ビヨンド」が俳優デビュー作で、本職は実業家なんだとか。北野武監督とは旧知の仲で、自身の姿を映像に残したいという思いから、「ビヨンド」への出演を直接お願いしたようです。

いわゆる「素人さん」なのに、なんだあの圧倒的な存在感は!「ビヨンド」に続き「最終章」でも、登場シーン自体は少ないものの、座っているだけで伝わってくる「ラスボス感」がハンパねえ!!

物語中盤、花菱会の花田(ピエール瀧)と中田が不始末を詫び入れに行ったシーンでの、日本語わからねえからと悪態をついた花田&中田に向かって「なんだとゴラァ!!」の一喝!あれはシビレたなあ~

北野武監督はもうヤクザ映画はしばらく撮らないということらしいですが、もし撮ることになったらぜひ張会長のスピンオフ作品をお願いしたい!!

 

というわけで、まとめ

メンズクリニック様のメディア向けの記事で書けなかったことはだいたいこちらで書いたので、まとめとしましょう……

「ビヨンド」に比べるとエンターテイメント性は控えめになっていて、どことなく哀しい感じの話になっていますが、どうしても「面白くない」と断ずるのは勿体無い気がするなあ。映画館に来てた中高年のおじさん・おばさん連中(もしかしたら「リアル・アウトレイジ」な人?)がゲラゲラ笑って楽しんでたし、中盤の偽造パスポートのくだりなんか2回観ても爆笑しちゃうし。

「パスポートの名前、デタラメですみません」

「山田五郎、構いませんよ」

最高じゃないですか、ここ。

前作、前前作の爽快感、わかりやすさはあまりないかもしれないけど、これはこれで「最終章」と呼ぶに相応しいケジメの付け方をしてたので、ぜひ劇場で「全員暴走」の虚しい結末を見届けていただきたい。

 

3部作なんで観といて損はないです

 

 

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