良い知らせと悪い知らせがある

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本当に良い映画も、良くない映画もレビューします。

ネタバレ記事だって、読み手によっては超貴重な情報だよというお話。

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筆者の厳選記事5選

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こちらの記事がグイグイPVを伸ばしています。

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先月公開となり、『この世界の片隅に』と並ぶ話題の作品『ファンタスティック・ビースト』。筆者はわざわざネタバレしてない方の記事と、ネタバレしている方の記事を書いたんですが、いよいよネタバレしている方の記事がしてない方の記事のPVを超えつつあります。

ちなみに、ネタバレしていない方の記事

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それまでの映画レビューは、なるべくネタバレのないように書いていたんですが、筆者以外のブロガー諸氏が書いた記事って、けっこうあけすけにネタバレしちゃってたりするんですよね。「えっ そこまで書いちゃうの??」っていうレベルで。

こういうマンガ、アニメ、映画などのエンタメ系記事では常につきまとう問題だと思うのですよ。「ネタバレはありかなしか」というのは。

筆者は自分の観たい作品ほど「ネタバレゆるさん!!」というスタンスだったんですが、最近ちょっとした経験がきっかけで、そのスタンスが変わりつつあります。

今回はエンタメ系ブログのネタバレについて、筆者の経験をもとに語ってみようと思います。

 

いつからネタバレは忌避されるようになったのか

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筆者が子どもの頃に観ていた90年代以前の漫画やアニメって、極端なものならタイトルからすでにネタバレしていましたよね。「◯◯死す!」とか「◯◯復活!」みたいに。

今でこそ当時のアニメの再放送なんかを見て、「うはwwwネタバレしすぎwwwww」なんてネタにすることはあっても、当時はそれが激しく非難されたりすることもなかったような気がします。

そもそも20年ほど前って、「ネタバレ」っていう言葉すらなかったと思うんですよ。Wikipediaの「ネタバレ」の記事にも「平成期に入ってからインターネットで使われた俗語」とあるように、ネタバレという現象はあったとしても、それが叩かれたり炎上するようなことって、やはりネットが普及してからなんですよね。

最近になって「ネタバレは悪」みたいな風潮がありますが、作品の楽しみ方にしたって人それぞれで、「どこからがネタバレかという線引き」にも明確なものはありません。

筆者自身、反ネタバレ主義の立場に立っていたとしても、そのネタバレされたくない理由というのが「だって、つまんなくなるじゃん」という当たり前すぎて、まったく論理的でないものなんです。

なんとなく世の中全体で見てネタバレが忌避されているのも、ただ「ネタバレやだもん」派閥の声が大きいからなんでしょうね。

 

ネタバレしてから観た『この世界の片隅に』

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つい最近の筆者の体験なんですが、観る前に「ネタバレ地雷」を踏んでしまった作品があります。それが『この世界の片隅に』。

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今後100年語り継がれる映画だ。『この世界の片隅に』レビュー


筆者が観に行った「立川シネマシティ」では初日から大盛況で、パンフレットを買う人の列ができていたくらい。これは買いそびれてはならんと、筆者も列に並び上映前にパンフレットを入手したわけですが…

そこでついやってしまったんですね。観る前にパンフレットを読んでしまったがために、ストーリーの超重要な部分を先に知ってしまうという失態を。

まあ、あえてネタバレしないように書くと、主人公のすずが物語中盤、ある大切なモノを失ってしまうわけですが、それを観る前にパンフレットで知ってしまったわけです。

事前に衝撃の展開を知ってしまったがために、もう映画を観ているあいだじゅう、気が気じゃなくて。「いつそのシーンがやってくるのか」というハラハラドキドキでずっと緊張してましたね。

 

ただ、それが「あーっネタバレなんかするんじゃなかった!ファック!!」という気持ちだったかというとそうでもなくて。まったくのまっさらな状態で観ているのとは違う、ネタバレしているからこそ味わえるスリルがあったんですよね。

そこで自分が「だって、つまんなくなるじゃん」と頑なに拒否してきたネタバレへの考えが、ちょっとだけ変わりました。

 

ネタバレしていても面白いものは面白い

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たとえ事前にネタバレしようとも、本当に面白い作品は、演出や演技がそれを凌駕して、期待以上の感動を与えてくれるものなんです。

たとえば、NHKの大河ドラマなんて、ネタバレしているようなもんじゃないですか。いま放送されている『真田丸』だって、主人公の真田幸村(信繁)がどういう顛末を迎えるかなんて、もうわかりきっている。

 

山田洋次監督の名作映画『幸福の黄色いハンカチ』なんて、ポスターやDVDのジャケットがすでにネタバレしてるんですよね。でも、改めて観てみると、思った以上に面白かったし、感動したものです。

 

さらに、最近はやりの人気マンガの実写映画だって、ほぼネタバレしているようなもんじゃないですか。

去年公開された実写版『進撃の巨人』は、公開前から「エレンは巨人」っていうネタはほとんどの人が知っていたし、それが発覚しからといって、「ネタバレだ!ファック!!」なんて叫ぶ人はよっぽどですよね。

 

そういった事実があるゆえに、「ネタバレ=絶対悪」とも言えないし、世の中にはネタバレぜんぜんOKって人もいるし、どこまでがネタバレかの線引きは人それぞれだし、読者への配慮としての「わたしネタバレしま宣言」っていうのも、情報を届ける側としてはどうなのかなあと思うようになってきました。

実際、冒頭に挙げたブログ記事だって、「ファンタビ ネタバレ」というキーワード検索で来た人がほとんどでしたからね。

 

というわけで、まとめ。

なんとなくまとまりのない記事になっているような気がしますが…

筆者のブログは映画のレビューであろうが、ブログのノウハウであろうが、「読み手にとって価値のある情報を提供する」というスタンスで運営しているため、ネタバレなしの映画のレビューも、ネタバレありの映画のレビューも、読み手によってそれぞれ価値のある記事なれば、書くべきだよなあと思った次第です。

もちろん、「ネタバレは絶対無理!観る気がなくなるから!」という人もいれば、「ネタバレ全然OK!そのほうが面白くなる」って人もいるので、そこはバランスをとりつつ、ですけどね。