映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY』はLDHによるドーム興行である
こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。
週末興行ランキング(8/19-20)第1位おめでとうございます!
ということで、今回あつかう映画は『HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY』でございます。
本日、3回めの鑑賞をキメて来ました。
夏休みだからか、映画館にはLDHのファンと見られる女子高生、女子中学生の姿が目立ちました。
鑑賞後にアチラコチラで聞こえる「ガンちゃんマジカッケェ、臣くんマジヤベェ」という、語彙力に乏しい感想。
でも、それでいいんだよ!!
余計な言葉なんか必要ないけど、あえてアツく語りたい映画、それが「ハイロー」。
コピーの「感動超大作」のなんとチープなことか。
ハイローはハイロー以外のナニモノでもないぞ!!
それでは、感想・レビューへとまいりましょう。
- 映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY』
- 『HiGH&LOW THE MOVIE』はドーム興行である
- オープニングの『THE MOVIE』のおさらいから最の高!
- 『2』は「もう一人の主人公」ジェシー視点のストーリー!
- なんでもっと早く公開しなかったんだよ琥珀さん!
- 想像で楽しむ『3』の展開として……
- というわけで、まとめ
映画『HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY』
公式サイト:http://www.spiderman-movie.jp/
【原題】HiGH&LOW THE MOVIE 2 END OF SKY
【日本での公開】2017年8月19日
【上映時間】124分
【監督】久保茂昭、中茎強
【脚本】平沼紀久、渡辺啓
【出演】 岩田剛典、鈴木伸之、町田啓太、AKIRA、青柳翔、TAKAHIRO、登坂広臣ほか
【あらすじ】五つのチームがしのぎを削るSWORD地区。ある日、かつて警察官に暴力を振るい収監されていた悪名高いスカウト集団「DOUBT」のリーダー、林蘭丸(中村蒼)が釈放される。DOUBTはROCKY(黒木啓司)率いる「White Rascals」と深い因縁があり、勢力拡大をもくろむ蘭丸はプリズンギャングと手を組み、SWORDをつぶすために抗争を仕掛けてくる。(シネマトゥデイ)
Yahoo!映画の評価平均点 2.95点
Filmarksの評価平均点 4.1点
僕の評価は100点中 95点
Yahoo!映画とFilmarksの評価がここまでハッキリと分かれるのは珍しいかもしれませんね。
僕はどちらかと言うとFilmarksよりの人間のようで。
まあ、正直ね『スパイダーマン:ホームカミング』より好きです。
ハイローと『ホムカミ』じゃ、面白さのベクトルが違うんですけど、「何度も観たい!」と思えるのはハイローかな、と。
ざっくりとした感想を言うと、「『3』まで待てないぜ琥珀さん!」
前作よりスケールアップしただけでなく、「超進化」まで成し遂げてみせた『2』は、ハイローファンでなくても必見です。
1回めの鑑賞の翌日に2回めをキメちゃいましたから、中毒性抜群の映画です。
まあ、登場人物全員が何らかの「◯法ドラッグ」キメてる感じするもんね(褒め言葉)。
『HiGH&LOW THE MOVIE』はドーム興行である
すでに映画界隈のハイローファンの皆さまが、それぞれに楽しく面白い感想を公表されています。
豆みつお(@ma_me_mi_tu_o)さんの「お気持ち」なんて最高に面白かったのでおすすめですよ。
凝りもせずにまたお気持ちを表明しました。
— 豆みつお (@ma_me_mi_tu_o) 2017年8月21日
俺とお前とHiGH&LOW THE MOVIE2|豆みつお|note(ノート) https://t.co/C0OIjvUCpO
さて、皆さま思い思いに評されていて、僕なんかがどうやってこの進化を続けるゴジラのような作品を扱おうかと思ったんですが……
『HiGH&LOW THE MOVIE』はドーム興行である。
この一言に尽きます。
ハイローの楽しみ方は人それぞれですが、ハッキリ言ってひとつの映画作品としては破綻してます。
ツッコミどころが多いというか、ストーリーや時系列なんかはもうムチャクチャだし。
それでも「味」として楽しめるからスゴイんですけど。
うるさ型の映画ファンの方であれば、そもそも観ない部類の映画かもしれません。
じゃあ、「映画とは別の芸術作品の何か」として考えたら……
僕が好きな「プロレス」と「ハイロー」がカッチリと重なったんですよね。
- パフォーマンスを楽しむ
- キャラ(選手)の関係性を楽しむ
- ユニットの抗争を楽しむ
- キャラ(選手)の名言が語り草となる
スポーツとエンターテイメントの融合、これはもうプロレスじゃないですか。
しかも全国公開という「デカいハコ」で、ドラマでは成し得なかった大規模な抗争が展開される『THE MOVIE』はドーム興行なんですよ。
「1990年2月10日 '90スーパーファイト IN 闘強導夢」じゃないですか。
「1995年10月9日 激突!!新日本プロレス対UWFインターナショナル全面戦争」じゃないですか!
どちらもAmazonプライムビデオで配信中の『有田と週刊プロレスと』で紹介されてるのでぜひ。
『THE MOVIE』が各地で応援上映をやったように、ファンは映画を「観る」だけでなく、キャラを「応援」するわけでしょ?
やっぱり「ハイロー」はプロレスで、『THE MOVIE』はドーム興行なんですよ。
僕の中では「8月19日(ハッテンイチキュウ)『END OF SKY』」として記憶に刻まれることでしょう。
オープニングの『THE MOVIE』のおさらいから最の高!
続編ということで、「『THE MOVIE』を観てからの方が楽しめるのでは?」という方もいらっしゃるかと思いますが、むしろ『2』で度肝抜かれてから過去作を振り返ったほうが楽しいかも。
『THE MOVIE』からドラマに入った僕が、同じような体験をしたので強くおすすめ。
さて、『2』のオープニングはSWORD地区の説明から各チームの紹介に入るわけですが、ここがいちおうの「登場人物紹介」みたいになってます。
”HiGH&LOW THE MOVIE2 END OF SKY”のタイトルがドーーーンと出た時点でもうビショビショに濡れるんですけど、このオープニングがね、もう最の高でして。
どのチームもカメラの撮り方から違うんですよ。
たとえば「RUDE BOYS」は高低差を活かしたアクションが持ち味なので、(おそらくドローンを使って)俯瞰での視点と、映画『ハードコア』ばりの1人称視点のカメラによる浮遊感が特徴的。
一方の「鬼邪高校」は、各自思い思いの喧嘩スタイルをザック・スナイダー監督の映画『300』で知られるスローモーションを使って表現する。
撮り方の違いひとつとっても、チームの色が出ているんですね。
『HiGH&LOW』のミュージックビデオ的な映像表現が各チームの特色にバッチリハマってて、僕はオープニングだけで「うっとり」してしまいました。
『2』は「もう一人の主人公」ジェシー視点のストーリー!
やっぱりハイローはプロレスと同じで、キャラの関係性を愛でる作品です。
今回も各キャラクターそれぞれが立ってて、だれが一番なんて決められない。
コブラとROCKYの友情は「派手にやられたな」「うるせえバーカ」に凝縮されてるし、『2』までは描かれなかった、鬼邪高の村山と達磨の日向の一騎打ちなんて最高だったし……
それにしても相変わらず村山は人気ですね。
僕は村山も日向も推しキャラだったので、二人の関係性が描かれた一連のシーンでは、それはもう昇天しそうになりましたよ。
初登場のキャラクターも、それはそれは既存のキャラを食わんかという強烈な個性を放ってましてね。
何と言っても小林直己演じる九鬼”ターミネーター”源治は、ゾンビのようなタフさも併せて、感情のないロボット感バッチリ出てたし、謎に包まれていた九龍グループの会長たちの横並びシーンなんて、「ヤクザ・アベンジャーズ」と言ってもいいくらいのダーティーヒーローぶりでしたね。
そんななかでも、僕はNAOTO演じるジェシーに惚れました。
ファッションやファイトスタイル、軽妙な台詞回しも大好きなんですけど、なにより存在感ですよ。
これまで「(暗黙の)正義側の主人公」として君臨していたコブラに、『2』でようやく登場した、唯一存在感で太刀打ちできる「敵側の主人公」なんじゃないかと。
たとえるなら……
『機動戦士ガンダムSEED』の主人公キラ・ヤマトをコブラとするなら、『機動戦士ガンダムSEED Destiny』の主人公シン・アスカがジェシーといった感じ。
続編で敵側のキャラクターが主人公になる設定って、燃え(萌え)ません?
なので僕としては、『2』はもっとジェシーを掘り下げてほしかったですね。
むしろ『2』はジェシーが刑務所を出るところから始まってもよかったくらい。
『3』で二人の対決がどうなるのか、関係性がどうなるのか気になりますが、どうせなら下手に結託するより、しっかりと決着をつけて欲しいと望む次第。
なんでもっと早く公開しなかったんだよ琥珀さん!
「琥珀さんと九十九さんの海外男二人旅って、どんだけホm......仲いいんだよ!」
『2』で一番のツッコミどころと言えば、琥珀さんの無造作ヘアもそうですが、スキャンダル情報の公開のタイミングですよね。
というか、USB受け取った時点でさっさと公開すれば良かったのでは?
だったら、今回のような血で血を洗う抗争もなかっただろうに……
琥珀さんの髪の伸び具合から見て、USB受け取ってから2~3ヶ月は経ってますよね。ウィッグでもない限り。
雅貴、渡す相手をまちがったんじゃないか……?
「そら言わんこっちゃない!」と観客の誰もが思った状況に案の定なりまして。
長男・尊龍が命をとして守ったUSBでしょ?いわば兄貴の遺骨みたいなもんですよ。
その兄貴の遺骨を2~3ヶ月も持ち歩いて、連絡すら寄越さない琥珀さん。
帰国したと思ったら「お前が公開しろ」って言い出す琥珀さん。
雅貴はその場で琥珀さんをボッコボコにしても許されたでしょ……自業自得だけど。
しかもその後の源治の奇襲でゴタゴタした状況なら、結局だれがエンターキー押してもOKって感じだったじゃないかと。
まあでも、プロレスと同じで「空白の3ヶ月」を想像するのがハイローの楽しみ方です。
パソコンの立ち上げすらできなさそうなアナログ臭たっぷりの琥珀さんですから、海外で3ヶ月かけてたっぷり「USBの挿し方」を学んできたのかもしれない。
その答えが、あの謎のガジェット。
ノートPCにセットしたら自動でUSBメモリを挿し込むシステムの謎ガジェット。
あれが海外旅行3ヶ月の成果かッ……!
これはもう観客の全員が叫んだことでしょう。
「どうしちまったんだよ、琥珀さん!」
髪型は変わってもやっぱり琥珀さんはブレてねえや!
想像で楽しむ『3』の展開として……
プロレスと同じで「想像する時間こそファンにとって一番の贅沢な時間 by内藤哲也」ということで、僕も『3』の展開をいろいろと想像して楽しんでおります。
『2』のラストを観るにつけ、「これはどこに落としどころを持ってくるんだ?」となかば不安もありますが……
僕が気になっているのは、「九龍会とMUGENの創始者と雨宮長男の関係性」ですね。
九龍会の創始者、「九世龍心」
MUGENの創始者、「龍也」
雨宮兄弟の長男、「雨宮尊龍」
ハイローの登場人物のなかで名前に「龍」が入る人は、九龍会の総裁と会長たち、それに龍也と尊龍だけなんですよね。
偶然にしては出来すぎているし、この設定を活かさず「ハイロー」が幕を閉じることはないだろうと……
じゃあ、この3人はどんな関係かというと、僕が推したいのは「龍也と尊龍は九世龍心の異母子」説です。
たとえるなら『グラップラー刃牙』の範馬勇次郎と二人の息子、範馬刃牙とジャック・ハンマーの関係ですよ。
日本を裏で牛耳るフィクサーの九世龍心が、タネをばらまいてたって何ら不思議はない。
そして、龍也と尊龍が九世の実の子なら、跡目争いで他の会長に狙われても不思議ではない。
実際、ふたりとも九龍会に殺されてますしね。
このあたりに、「ハイロー」の落としどころがあるんじゃないかと想像しております。
というわけで、まとめ
久しぶりに文字数の多い記事となりました。
それぶん僕の熱量を感じていただければ。
いやぁ、正直観る前はナメてましたよ。
「LDH?ユニットの名前もメンバーの顔の区別もつかねえよ!」くらいの門外漢だった僕が『THE MOVIE』で衝撃を受け、『THE STORY OF SWORD』から『THE RED RAIN』、さらには『THE LIVE』までキメてしまうほどの中毒者に。
これはもう危険ドラッグ以上に危険な映像の合法ドラッグだ!
お前ら気持ちよくなりたいなら今すぐキメろ!!
『2』から観た人も『THE MOVIE』は必見
『THE LIVE』もアガるぞ!
映画を観たらやっぱりサントラ欲しくなっちゃう