今年もインド映画が熱い!ボリウッド映画『バーフバリ 伝説誕生』の感想、レビュー。
こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。
今週の土日は2本、映画を観てきました。
1本めはマット・デイモン主演の『グレートウォール』。こちらは立川シネマシティで。
2本めは、インド映画の『バーフバリ 伝説誕生』。こちらは東京都昭島市のMOVIX昭島で。
どちらも古代の「伝説」をベースにした大合戦スペクタクル映画で、予算をかけるべきところにしっかり予算をかけた、贅沢な合戦シーンを楽しんできました。
さて、今回の記事では『バーフバリ 伝説誕生』を取り上げます。
インド映画はまだまだ日本ではメジャーとは言えないものの、本作はカルト的な人気が出そうな予感がしますよ。
それでは、レビューへとまいりましょう。
- 映画『バーフバリ 伝説誕生』
- 最初に言っておくと、続編あります
- ツッコミどころをツッコませない勢いがある!
- どこかで観たアクションだけど、インド映画なら許せる不思議
- やっぱりインド映画のミュージカルシーンは極上だ
- というわけで、まとめ
映画『バーフバリ 伝説誕生』
【原題】Baahubali: The Beginning
【日本での公開】2017年4月8日
【上映時間】138分
【監督】S・S・ラージャマウリ
【脚本】S・S・ラージャマウリ
【出演】プラバース、ラーナー・ダッグバーティ、タマンナー
【あらすじ】巨大な滝の下で育った青年シブドゥは、滝の上の世界に興味を持ち、ある日滝の上へとたどり着く。そこでシブドゥは美しい女戦士アバンティカと出会い、恋に落ちる。彼女の一族が暴君バラーラデーバの統治する王国との戦いを続けていることを知ったシブドゥは、戦士となって王国へと乗り込んで行く。そこでシブドゥは、25年もの間幽閉されている実の母の存在と、自分がこの国の王子バーフバリであることを知る。(映画.com)
映画.comの評価平均点 3.8 点 / 評価:3件
Yahoo!映画の評価平均点 4.0 点 / 評価:22件
Filmarksの評価平均点 4.0点
僕の評価は100点中 80点
どのレビューサイトでも、数は少ないものの、軒並み平均以上の評価を受けていますね。
僕のざっくりとした感想は...
想像していたよりもインド映画だったし、想像以上にインド映画だった。
…すいません、ちょっとわかりづらい感想で。
でも、観た人なら共感してくれるはず(甘い願望)
最初に言っておくと、続編あります
タイトルに「伝説誕生」とあるように、本作は『バーフバリ』シリーズの第1章という位置づけです。
新劇『ヱヴァンゲリヲン』よろしく次回予告まで用意されていて、本編が楽しいのはもちろん、続編への期待が否応なく高まります。
ということは、本作を見逃すと、今後展開されるであろう「『バーフバリ』のビッグウェーブ」に乗り遅れることになるわけですよ!
日本での続編の公開は未定のようですが、『バーフバリ 伝説誕生』の客入りが順調なら、おそらくあるでしょう。
新宿ピカデリーやなんばパークスシネマといった主要な映画館では、すでに上映が終了しているようです。
僕はたまたま、MOVIX昭島が近隣だったので鑑賞することができました。
…というか、続編観たいから、まだ観てない人は観に行って!マジで!!
ツッコミどころをツッコませない勢いがある!
この世には2つのタイプの映画がある。
1つは「ツッコミどころ満載で、ツッコまざるを得ない映画」。
もう1つは「ツッコミどころ満載だけど、ツッコむのは野暮な映画」。
...という暴論がまかり通るとすれば、『バーフバリ』は後者の映画でした。ツッコミどころ、もちろん満載なんですが、それを上回る圧倒的な「勢い」があるんですね。
たとえば、インド映画の定番である「突然はじまるダンス」も、本作には健在です。かといって「なんで突然踊りだすんだよ!」というツッコミは野暮ってもの。
またまたプロレスネタで恐縮ですが、そこはプロレスで言うところの「獣神サンダー・ライガーのロメロスペシャル」であり「永田裕志の白目式腕固め」みたいなもので。
試合の勝敗に必ずしも必要なプロセスではないけど、無いと試合が盛り上がらないといった類のものなのです。
ロメロスペシャル
白目式腕固め
ツッコミどころをツッコませない勢いが、138分という長い上映時間の最初から最後まで続きます。まあ、ツッコミどころなんて探してないで、素直に『バーフバリ』の世界観を楽しみましょうってことですね。
どこかで観たアクションだけど、インド映画なら許せる不思議
アクションシーンでは、ザック・スナイダー監督の『300(スリーハンドレッド)』のような、スローモーションを多用する手法が随所に取り入れられています。
ともすれば、「また『300』風のアクションか。最近多くて食傷気味だよね」みたいに、批判の的にもなりがち。
それでもなぜか、インド映画でこれをやられると許せちゃうんですよね。衒い(てらい)がないというか、むしろ清々しいほどのリスペクトすら感じるというか。
しっかり予算かけて、しかもアクションのアイデア満載で、「これでもか!これでもか!!」と怒涛のアクションを見せつけられると、もうアッパレとしか言いようがない。
何といっても、後半からの大合戦シーンは、近年のハリウッド映画では味わえないようなド迫力でしてね。
目にも楽しいおもしろ武器や無双アクションを見るにつけ、「監督は『真・三國無双』をお手本にしたのかな?」と勘ぐってしまうほど。
これはもう...テンションがブチ上がりますよ。まったくマンネリを感じさせないし、ワクワクが止まらない!多少のCGの粗さなんて、愛嬌すら感じますね。
おそらく鑑賞した多くの方が絶賛するであろう、「巨大な布」を使った一連のシーンなんか、このワンアイデアだけで「良いもん観た!」って気にさせてくれます。
こういうアイデアが随所に出てくるので、138分の長丁場でも、ラストまで...いや、エンディング後の次回予告まで、勢いは留まるところを知りません。
やっぱりインド映画のミュージカルシーンは極上だ
過去のインド映画と同様に、突然はじまる「ミュージカルシーン」も、『バーフバリ』のお楽しみのひとつ。
本作では、プラバース演じる主人公のシヴドゥと、タマンナー演じるヒロインのアヴァンティカとのダンスが、中盤の見どころとなっています。
まあ、これが直接的ではないものの、これまでに観てきたどのインド映画よりも「セックスを匂わせるような描写」が満載でしてね。
何というか、家族でテレビドラマを観ていたら、唐突にキスシーンやベッドシーンが映し出されて、ドギマギしてしまう感じ...でした。
「ポップコーン食べてたら、ここだけ食べる手が止まるだろうな」なんて思ったり。
個人的には、男女2人だけのラブストーリー仕立てのダンスも好きなんですが、やっぱり大人数で踊る、ゴージャスでハッピーなダンスも観たかったですね。
僕の大好きな「きっと、うまくいく」のダンスシーン。
そういうダンスは続編に期待、というところでしょうか。
というわけで、まとめ
日本でそこそこ知られているインド映画といえば、『ムトゥ 踊るマハラジャ』『きっと、うまくいく』あたりでしょうか。
『バーフバリ 伝説誕生』は、そのどちらともテイストの違う、「これぞまさにインド映画、ボリウッドの真骨頂!」と言える作品でした。
惜しむらくは、すでに公開している劇場が少なくなっていることですね。現在上映している劇場も4月中には終了してしまいそうですし。
大画面で観てこその映画ですので、ぜひ劇場で!
インド映画初心者は、まずこれ観て。
イギリス製作ですが、舞台はインド。