良い知らせと悪い知らせがある

良い知らせと悪い知らせがある

本当に良い映画も、良くない映画もレビューします。

映画『バーフバリ 王の凱旋』レビュー&感想!王を称えずに年が越せるか

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

ライター業の方がまだまだ収束しない年の瀬ですが、どうしても王を称えずに年を越えたくなかったので筆を執った次第。

年内最後で2ヶ月ぶりのレビュー記事は、公開日から2日続けて観たインド映画『バーフバリ 王の凱旋』です。

 

映画『バーフバリ 王の凱旋』

youtu.be

公式サイト:http://www.gundam-the-origin.net/

【原題】Baahubali 2: The Conclusion

【日本での公開】2017年12月29日

【上映時間】141分

【監督】S・S・ラージャマウリ

【脚本】S・S・ラージャマウリ

【声の出演】 プラバース、ラーナー・ダッグバーティ、アヌシュカ・シェッティ、タマンナー

【あらすじ】ある日、シヴドゥは自分が今や人々の語り草となっている伝説のヒーロー、バーフバリの息子だと知る。彼は父親の家臣カッタッパから父はある人物の裏切り行為により命を落とし、王座を追われたという話を聞く。かつて父バーフバリはカーラケーヤとの戦いに勝利し、国母シヴァガミから王位継承者として認められ……。(シネマトゥデイ

 

Yahoo!映画の評価平均点 4.76 点 / 評価:17件

Filmarksの評価平均点 4.3点

僕の評価は100点中 99点

折しも、このタイミングで「遠い昔。遥か彼方の銀河系で」ではじまる映画の最新作が公開されていますが、こちらは「遠い昔。遥か彼方のインドで」ではじまる映画。

宇宙で銀河帝国と反乱軍がドンパチやってたころ、インドでは最強の男が殺された父親の復讐劇に……の、2部作完結編!これが近ごろのハリウッド映画だと「実は3本目の製作がけってい~」なんて肩透かしを食らうところでしたが、そこは我らが王。ちゃんと完結させてくれました。思い切りの良いエンディングも最高だ。

それでは、レビュー&感想へとまいりましょう。

 

看板に偽りなし!あの予告ですら控えめなくらい

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最近はあまり見なくなりましたが、予告でやたら「史上最高」とか「全米が泣いた」とか煽っておきながら、実際の映画を観るとそうでもなかった……というのはよくある話で。

「王の凱旋」の本編上映前にも、公開中の日本映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』の予告映像が流れてましたが、もうなんというか……この手の映画にお決まりの「試写会で泣いている観客を暗視カメラで撮影」「上映後『映画でこんなに泣いたは人生で初めてです』と言わせるインタビュー」でしてね。

いやまあ、観てもない映画をあれこれ腐すのはよくないですが、この予告の手法をいつまで繰り返すのか、というか……映画それ自体がタイトルに「奇跡の実話」って入れちゃってるのもどうかと思いますが。

話が逸れちゃうのでここまでにしておいて。映画の予告というのは、多くの観客を呼び入れるために、ちょっとばかり大げさに宣伝するのは仕方のないこと。でも「王の凱旋」は、予告の煽りをひとつも外さないし、むしろ軽々と越えてきている。本編を観ちゃったら、予告編は控えめだったんじゃないかとすら言えますね。

 

「王の凱旋」はツッコミを捻じ伏せる絶対王者の風格がある!

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観た人の多くが諸手を挙げて絶賛している「王の凱旋」ですが、観ていない人やうるさ型の映画ファンの一部には、「インド映画って、歌って踊ってやたら長いやつでしょ?」「全然リアリティーないし、ツッコミどころが多すぎる」と批判する方もいらっしゃるでしょう。

たしかに、予告でも観られるように船が宙に浮いたり、ヤシの木のカタパルトで城攻めしたりっていうのは全然リアリティーないし、ツッコミどころといえばそうかもしれません。

でもね、「バーフバリ」にはそれをツッコませない、ツッコもうとする人を捻じ伏せるパワーがあるんですよ。

プロレスでたとえるなら、新日本プロレスが誇るIWGPヘビー級の絶対王者、オカダ・カズチカ選手の必殺技。

30歳にして新日本プロレスの最高峰IWGPヘビー級のベルトを4度戴冠、通算防衛回数20回以上!彼の必殺技(フィニッシュホールド)である変形ショートレンジ式ラリアットは、自身のニックネームと同じ「レインメーカー」!

 

オカダ選手が、立ちはだかる強敵を何度もレインメーカーでマットに沈めてきた結果、絶対王者と呼ばれる存在にまで上り詰めたわけですが、それでも一部のファンからは「レインメーカーには説得力がない」「オカダ時代にはもう飽きた」というケチがつく。

でもね、王者の誇りが詰まったレインメーカーは映画の王様でも同じで。

一部のファンの「説得力がない」という批判も何のその。「王の凱旋」には、言葉で説得できない者を力づくで納得させる絶対的な画のパワーがあるんですよ。

インド映画史上最大の制作費25億ルピー(42.5億円)と、世界興収2億7000万ドル(約308億円)!これが、世界にカネの雨を降らす王者の風格だ!レェェベルが違うんだよコノヤロウ!!

 

好きなシーンいっぱいあるけどとりあえず言いたい

前作「伝説誕生」にはシヴドゥとアヴァンティカのダンスとか、蛮族との戦闘で登場した巨大な布とか、好きなシーンはいっぱいあったんですが、「王の凱旋」はそれ以上でしたね。もうオープニングから最高ですよ。

古来のインドで国母が執り行う(らしい)、頭に火鉢を載せて徒歩でシヴァ神の神殿を3周するという「火の儀式」。

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オープニングでは国母シヴァガミがやってます

この儀式のシーンだけでも十分に持ってかれるわけですが、そこで一頭の巨大なゾウが暴れ出します。観衆が逃げ惑うなか、ただひとり儀式を遂行するシヴァガミ!国母の絶体絶命のピンチにあらわれたのは、我らが王、アマレンドラ・バーフバリ!!

……って、それが想像の上の上を行く登場でしてね。

引っ張り出してきたのは、巨大なだんじり!しかもシヴァガミはだんじりの隙間から歩み出、堂々たる出で立ちで儀式を続行!

さらにアマレンドラ、暴れん坊のゾウを手なづけ服従までさせてしまう……さすが我らの王、称えずにはいられない!!

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ポスター用の画像かと思ってたけど、まさか本編でこれを拝めるとは

 

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それに続いてのこれ

もうね、宇宙最強の王の物語なんだから、島国ニッポン人の想像の範疇なんて、マヒシュマティ王国の領土に比べたら小せえもんです。オープニングからすべてを超えてきてますよ、「王の凱旋」は。

未見の方に言っておくと、話題になってる「ヤシの木カタパルト」なんて、これらのほんの一部でしかないです。マジで。

「王の凱旋」は、前半が父王であるアマレンドラが裏切りによって暗殺されてしまうお話。後半が、その実子マヘンドラが父の復讐のために立ち上がるお話。

前半の父王の死までですでにお腹いっぱいなのに、そこからさらに別腹のごちそうが運ばれてきちゃうわけです。もう嬉し涙を流して「いただきます」しちゃいますよね。

 

映像は言うまでもなく音楽も最高にアガる

前作に引き続き、「王の凱旋」もこれまたアガる曲ばかりでしてね。とくに僕のお気に入りは「マヒシュマティ王国のテーマ」(Maahishmati Anthem)でして。

www.youtube.com

オープニングの「Bali Bali Baahubali」もアガる曲なんですが、これなんか映画『スター・ウォーズ』の歴史的名曲「インペリアル・マーチ」のように、「悪の帝国」感たっぷりの曲じゃないですか?

「インペリアル・マーチ」を聴いたらダース・ベイダーの姿が浮かぶように、「マヒシュマティ王国のテーマ」を聴いたら、即座に巨大な王宮がサブリミナルしちゃいますね。

「王の凱旋」で使用されている一部の曲は、AmazonのPrime Musicで配信されています。映画を観た後はぜひ、こちらで各シーンを思い出しながら王に忠誠を誓いましょう。

 

 

というわけで、まとめ

年の瀬になると、映画ファンの間では各方が選ぶ「今年の映画ベスト10」がツイッターなんかで披露されてますが、まあ「ベスト10をキメるなら『バーフバリ 王の凱旋』を観てから」というのは、まことに正論でございましたね。

今年だれもがベスト映画に選ぶであろう『ドリーム』や『ラ・ラ・ランド』とは、まっっったく趣を異にする映画ではあります。しかし、「バーフバリ」ほど、観衆の全員が王を称えるあまり、その御御足を戴かんと頭を垂れる映画も他にないですよ。

『バーフバリ 伝説誕生』も『バーフバリ 王の凱旋』も、シヴァ神も裸足で逃げ出すレベルの、予告の宣伝に一寸の間違いもない空前絶後の映画でした。インドから最高のお年玉が届きましたよ、ホントに。

前作『バーフバリ 伝説誕生』の感想&レビューはこちら

www.motomurahajime.com

 

Amazonでも観られますよ

 

フィギュアはまだ発展途上か。次はぜひコトブキヤで

 

【お知らせ】マーベル・シネマティック・ユニバースのまとめ記事×3を書きます

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

またもや長らく放置しちゃっててすみません。

今週あたり、『ブレードランナー 2049』『マイティー・ソー/バトルロイヤル』の記事を書こうかと思ってます。

 

さてさて、今回の記事はお知らせを少し。

こちらのブログではめっきり映画レビューを書いていませんが……

ライターとして契約させていただいてるこちらでは、1週間に1~2本のペースで書かせてもらってます。10月に公開された『猿の惑星:聖戦記』のレビューも書きましたよ!

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契約してからはや1ヶ月なんですが、映画の連載記事のPVが伸びず……でしてね。

11月からは本腰を入れて「検索でヒットする記事」「最後まで読まれる記事」を書けと司令がくだりまして。

つい先日公開となった『マイティー・ソー/バトルロイヤル』に合わせて、マーベル・シネマティック・ユニバースのまとめ記事を3本、書くことになりました。

その1本目として、これまでソフト化されているMCU作品16本(12月発売のホムカミ含む)のなかから、10本厳選した【MARVEL映画ベスト10】を書きました。

 

【MARVEL映画ベスト10】モトムラ厳選! マーベル映画シリーズをDVD・Blu-rayで順番に観るならこの10本! | ゴリラクリニックdig

 

このテの人気シリーズのまとめ記事って、「NAVERまとめ」とか「ciatr」とかってまとめサイトが率先してやってるじゃないですか。

それはもう、後発のメディアじゃ太刀打ちできないレベルのPVを稼いでいるわけですよ。

「マーベル まとめ」でどれだけ有象無象のコピペまとめ記事がヒットするか。

というわけで、それらとは視点をずらした趣旨で書きました。

9000字に及ぶボリューミーな記事となっているので、ぜひお読みいただきたい!

少しだけ記事のネタバレをすると、たいていのまとめサイトが「MCUは『アイアンマン』から順番に観るべし!」と書いているのに対し、僕の記事では『アベンジャーズ』から観ることを推奨しています。

続きはこちらの記事で!

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北野武監督最新作『アウトレイジ 最終章』観てきたぞコノヤロー!!レビュー楽しんでもらおうと思ってなあ

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

今回取り上げる映画は北野武監督最新作『アウトレイジ 最終章』です。

前回ご紹介したメンズクリニック様のメディアで執筆のご依頼をいただいてまして、公開前の見どころ記事を書きました。

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これがまあPVが報酬を左右するタイプの案件なもので……ぜひお読みいただきたい!

そうでなくてもそれなりに気合い入れて書いたのでぜひ!!

それでもって、公開後のレビューの8割がたは上記のメディアで書いてしまいまして(近日公開)。

 

2017年10月13日 追記

レビュー記事、公開されました。

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こちらはこちらでさらりと感想・レビュー記事をお届けしたいと思います。

レビュー楽しんでもらおうと思ってなあ~

ネタバレがあるので、未見の方はぜひ上の見どころ記事を読んで劇場へ!

 

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映画『アウトレイジ 最終章』

www.youtube.com

公式サイト:http://outrage-movie.jp/

【原題】アウトレイジ 最終章

【日本での公開】2017年10月7日

【上映時間】104分

【監督】北野武

【脚本】北野武

【出演】ビートたけし、大森南朋、西田敏行、塩見三省、白竜ほか

 

Yahoo!映画の評価平均点 3.46点

Filmarksの評価平均点 3.6点

僕の評価は100点中 73点

 

さらっとあらすじ

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《関東【山王会】 vs関西【花菱会】》の巨大抗争後、大友(ビートたけし)は韓国に渡り、日韓を牛耳るフィクサー張会長(金田時男)の下にいた。そんな折、取引のため韓国滞在中の【花菱会】幹部・花田がトラブルを起こし、張会長の手下を殺してしまう。これをきっかけに、《国際的フィクサー【張グループ】 vs巨大暴力団組織【花菱会】》一触即発の状態に。激怒した大友は、全ての因縁に決着をつけるべく日本に戻ってくる。時を同じくして、その【花菱会】では卑劣な内紛が勃発していた……。(Filmarksより)

 

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賛否両論あるけど圧倒的に”賛”だバカヤロー!

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いよいよ『アウトレイジ』が完結すると期待を胸に観に行った方も多かったようですが、「なとなく物足りなさを感じた」「暴力シーンが控えめだった」などなど、概ね感想は賛否両方に分かれているようです。たしかに、「ケジメ付けきってないんじゃない?」「あのキャラ、死ぬの早すぎじゃない?」と思うところはある。それでも、僕は圧倒的に”賛”でございます。

これは1回めの鑑賞前に『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』を復習したことと、パンフレットを読んでから2回めを観に行ったことが大きかったですね。まあとにかく『アウトレイジ』シリーズの役者さんたち、凄んでいるからかもしれないけど、なんて言ってんのか聞き取りづらいところがある(笑)。おもしろ台詞も、ストーリーの核心に触れる台詞も、聞き取れないと観客は「???」ですから、その点で損をしている部分はあると思いましたね。そのストーリーのわかりづらさを補助してくれるのがパンフレットなので、これは「マストバイ」です。

それと観た人の多くが『ソナチネ』感があることに言及していますが、僕も過去に観た記憶はあるけど、内容はそこまで憶えていない。ビートたけし演じる主人公がこめかみに銃を突きつけてる印象的なワンシーンだけは頭に浮かぶという程度。その先入観がなかったからか、ラストもわりとフラットに観られましたね。

なんとなく後味を残す幕の引き方も、「暴力の連鎖は続くよどこまでも」という、何本もバイオレンス映画を撮りながらも決して暴力を肯定しない、北野武監督ならではの虚無感・無常観たっぷりの終わらせ方だったんじゃないでしょうか。

 

張会長の「ラスボス感」に惚れ惚れする

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前作『アウトレイジ ビヨンド』では、作品全体で観ても関西の花菱会の幹部・西野と中田の存在感が圧倒的でしたね。塩見三省さんはあれでヤクザ映画初出演だったそうで、「ガチの人が出てきた!」なんて思っちゃいましたよ。

それからお二人は大病とリハビリを経験され、後遺症が残るなか「最終章」の撮影に望んだのだとか。たしかに、「ビヨンド」に比べて観た感じ顔が痩せ細って、体も一回り小さくなったような印象を受けました。まあそれでも、怖さが薄れたというよりも、別のベクトルの怖さが際立ってたというか。武闘派で「古くせえ極道」の大友に対し、「権謀術数、騙すも裏切りもなんのその」といった狸っぷりがお見事でしたね。

それよりも「最終章」で語るべきは、何と言っても日韓のビジネス界を裏で牛耳る張会長の存在感ですよ!演じた金田時男さん、実は「ビヨンド」が俳優デビュー作で、本職は実業家なんだとか。北野武監督とは旧知の仲で、自身の姿を映像に残したいという思いから、「ビヨンド」への出演を直接お願いしたようです。

いわゆる「素人さん」なのに、なんだあの圧倒的な存在感は!「ビヨンド」に続き「最終章」でも、登場シーン自体は少ないものの、座っているだけで伝わってくる「ラスボス感」がハンパねえ!!

物語中盤、花菱会の花田(ピエール瀧)と中田が不始末を詫び入れに行ったシーンでの、日本語わからねえからと悪態をついた花田&中田に向かって「なんだとゴラァ!!」の一喝!あれはシビレたなあ~

北野武監督はもうヤクザ映画はしばらく撮らないということらしいですが、もし撮ることになったらぜひ張会長のスピンオフ作品をお願いしたい!!

 

というわけで、まとめ

メンズクリニック様のメディア向けの記事で書けなかったことはだいたいこちらで書いたので、まとめとしましょう……

「ビヨンド」に比べるとエンターテイメント性は控えめになっていて、どことなく哀しい感じの話になっていますが、どうしても「面白くない」と断ずるのは勿体無い気がするなあ。映画館に来てた中高年のおじさん・おばさん連中(もしかしたら「リアル・アウトレイジ」な人?)がゲラゲラ笑って楽しんでたし、中盤の偽造パスポートのくだりなんか2回観ても爆笑しちゃうし。

「パスポートの名前、デタラメですみません」

「山田五郎、構いませんよ」

最高じゃないですか、ここ。

前作、前前作の爽快感、わかりやすさはあまりないかもしれないけど、これはこれで「最終章」と呼ぶに相応しいケジメの付け方をしてたので、ぜひ劇場で「全員暴走」の虚しい結末を見届けていただきたい。

 

3部作なんで観といて損はないです

 

 

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映画『ブレードランナー 2049』のあらすじ・見どころについての記事を書きました

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

(ブログは)2つで十分ですよ!

 

映画『ブレードランナー 2049』について書きました

このたび、2017年10月27日公開の映画『ブレードランナー 2049』のあらすじ・見どころを書きまして。

といっても、こちらのブログではなくてですね。

書かせていただいたのは、男性専用の美容外科ゴリラクリニックさんのメディアサイト”ゴリラクリニックdig”であります。

gorilla.clinic

 

ありがたいことに編集の方に僕の文章を気に入っていただき、今後は連載も任されることになりそうです。

すでに映画『ドリーム』についての記事も書いてますので、公開されたら後ほど。

 

映画ライターデビューです

自身のメディア、レビューサイト以外で本格的な映画の記事を書いたのはこれが初。

映画ライターとしては、これがデビュー記事ということになります。

いっちょ前に署名記事ですので、これでもう下手な文章は書けないなと。

身の引き締まる思いですね。

映画ライターなんて名乗ってしまえば誰でもなれる肩書ですが、記事はやっぱりピンきりでして。

僕自身も本当に下から数えたほうが早いほどの末席。

映画の知識も、文章の技術も、まだまだ力量不足は否めません。

僕が敬愛してやまない高橋ヨシキさんには到底、到底及びませんが、映画ライターとして自分の記事で報酬をもらう以上は、誠意を持って記事を書きたいですね。

嬉し恥ずかし僕のデビュー作、処女作、ぜひぜひ読んでいただけたら嬉しい限りでございます。

gorilla.clinic

もちろん、こちらの映画ブログものらりくらりと更新してまいりますので、読んでいただけると幸いです。

やっぱりブログは2つで十分ですよ!

映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』ガンダムを映せ、ガンダムの戦いぶりを!

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こんにちは、もとむらはじめ(@motomurahajime)です。

ライター業がとりあえず一旦落ち着いたので、新作映画を。

今回取り上げる作品は『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』でございます。

いちおう、前作『IV 運命の前夜』も観てましてね。

www.motomurahajime.com

これまで半年に1回ペースの公開だったのが、ほぼ1年ぶりの新作ということで期待に胸を膨らませて観てきましたよ。

では、感想・レビューへとまいりましょう。

 

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映画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦』

youtu.be

公式サイト:http://www.gundam-the-origin.net/

【原題】機動戦士ガンダム THE ORIGIN V 激突 ルウム会戦

【日本での公開】2017年9月2日

【上映時間】84分

【監督】安彦良和

【脚本】安彦良和

【声の出演】 池田秀一、浦山迅、潘めぐみ、銀河万丈ほか

 

Yahoo!映画の評価平均点 3.58点

Filmarksの評価平均点 3.5点

僕の評価は100点中 55点

 

さらっとあらすじを

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宇宙世紀0079年、ジオン公国軍は地球人口のおよそ半数の人々を死に至らしめるブリティッシュ作戦(コロニー落とし)を決行する。

ギレン・ザビ率いるザビ家が陰謀を企てる中、地球連邦軍はジオン公国軍に対し、劣勢を跳ね返そうと圧倒的な戦力を投入する。

ここにジオン公国軍と地球連邦軍の一大決戦「ルウム会戦」が始まる。

ジオン軍のエース、シャア・アズナブルは、新型MS(モビルスーツ)ザクを駆り戦場へと向かう。

『IV』までのあらすじはこちら

3分でわかる『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』 - YouTube

 

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あらすじ長えよおおお

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普段、立川のシネマシティで映画を観ている者としては、どうしても大手シネコンの予告が長いと感じてしまうんですよね。

シネマシティがだいたい2分くらいとしたら、シネコンは10分ですか。

長え長え。

予告が終わり「ヨッ!待ってました!」で始まったのは、あらすじの説明。

これがまた10分くらいですか。

たしかに『V』で初めて『ORIGIN』シリーズを観る人には丁寧なつくりかもしれない。

でも、で~~~も、観客を置いてけぼりにしたってイイと思うんですよ、この手の映画は。

言ってしまえば、こんな(世間一般からすると)限定公開でマニアックな映画を観に来る人は、それなりに知識を持ってるし、公開前に予習してるよ。

映画の予告10分+あらすじ説明10分はさすがに苦痛でした。

手元にリモコンがあったら早送りしようとしたでしょうね。

 

「コロニー落とし」はもっと恐ろしく描いてほしかった

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僕が大学生くらいの頃だったか、ガンダムの設定資料みたいな書籍で初めて「コロニー落とし」について詳しく知ったんですが、あのときの衝撃は今でも覚えていますね。

だって、上空から全長35kmの物体が落ちてくるんですよ。

東京駅から立川駅までの直線距離のデカさのものが!

想像して空恐ろしい気分になりましたね。

そんな経験もあって、コロニー落としは本作『V』で個人的に楽しみにしていたシーンでした。

それで実際に映像を観てみると……

うーん、ちょっと恐怖成分が足りなかったかな。

欲を言えば、その前の恋人たちのキャッキャウフフをカットしてでも、超巨大物体の落下に為す術もない地球人の恐怖を丁寧に描いてほしかったですね。

「そんなデカイものが上空から落ちてくるなんて、想像できるかよ!」というこちらの思惑を超えた恐怖映像が観たかった!

 

ガンダムを映せ、ガンダムの戦いぶりを!

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僕は連邦軍びいきというわけではないんですが、前作『IV』のどこでアガったかって、ガンダムが初お目見えした瞬間なんですよ。

チョイ出しに過ぎなかったけど、それでもやっぱりグッときましたね。

『ORIGIN』のストーリーは「シャア・アズナブルクロニクル」と言えるところがあるとしても、やっぱり「ガンダム」の名前は特別なんです。

では本作『V』ではどうだったかと言うと、ガンダムの新しいシーンはナシ。

これはもうガンダムの開発者テム・レイの言葉を借りて言うしかない。

 

「ガンダムを映せ、ガンダムの戦いぶりを!」

 

まあ、ルウム戦役の段階ではまだガンダムが戦うことはないんですけど、それでも開発状況とかは観たかったなあ~

ガンダムに限らず、『V』は圧倒的にMS不足。

中盤のシャアが慣らし運転するMS-06S ザクIIと、ラストくらいですか、MSの登場と言えるようなシーンは。

それ以外の人間ドラマの部分があまりにも退屈で……

ハモンの歌のシーンがやたらと叩かれていたのはさすがに同情するけど。

シンガーの方には申し訳ないですが、僕らは歌を聴きに来てるわけじゃないんです。

最新のCGでグリグリ動くMSを観たいんです。

ザビ家の政治模様なんかは興味深かったですけどね。

 

とは言え、なんでお金を払ってまで『ORIGIN』を観てるかって、「MSの活躍が観たいから」に他ならないからでしょう。

1年ぶりの新作、さらに『激突 ルウム会戦』というサブタイトルの響きに心躍らせて観に行ったものの、けっきょく激突したのはコロニーですよ。

レビューサイトなどで多くの方が指摘しているように、ラストの引きが「またいいところで終わった……」だったのも、「引き延ばし感がすごい」もその通り。

「1年待たせてこれか!!」というのは、正直なところかなあ。

 

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というわけで、まとめ

僕は原作未読で『ORIGIN』シリーズを追っているので、アニメ版では描かれなかった「想像の範囲で楽しむ部分」が映像化されている点は非常に楽しんでいます。

たとえば「通常のザクの3倍」の裏設定(パイロットの負担を無視した設計)とか、ザビ家のなかでもとくに人間臭いドズルのドラマとか。

MSでは定番の「頭頂部が開閉するザクヘッド」を実際に観たときは、細かすぎるけど感動したなあ……

前作『IV』に輪をかけて物足りなさはありましたが、ところどころでは楽しみました。

次回作『VI』は半年後みたいですね。

なんだかんだ言いながら公開を待ちたいと思います。

 

AmazonPrimeビデオでも観られます。

 

ブルーレイはこちら。